映画「DIVE!!」の試写会に行ってまいりました。
今年上映されるいくつかの映画の中で、期待している作品の一つです。
内容は「飛び込み」をテーマにしたもの。それぞれの武器を持った3人の少年達がオリンピックを目指して互いに刺激し合いながら、それぞれの思惑を抱えながら奮闘するバリバリの青春映画です。
ちなみに私は原作の大ファン。それだけに心配な点がいくつもありました。
最も心配だったのは構成面。
この作品は主人公3人の少年達に加え、周りを固める大人達にも焦点が当てられ、それぞれの登場人物達の物語がとても細かく綴られたもの。
とにかく内容の濃い作品です。
原作の文庫本も上下巻に分けられており、かなり盛り沢山な話なのです。
こういった内容の濃く、量の多い作品の映画化では、ストーリーの展開、それぞれの登場人物達への焦点の当て方とバランス、それからオリジナリティの色合いなど、その脚色力が問われます。
特に原作のファンはそういったところにうるさいもの。
この作品も当然そこが気掛かりでした。
しかしこの作品はやってくれました。
見事に限られた枠に収まっており、そのうえ質も損なわれていません。
主人公3人の物語はバランスよくまとめられており、ストーリー展開も、早過ぎず間延びし過ぎず、2時間弱の尺にうまくはまっています。
内容も、原作で緻密に綴られていた少年達の難しい心情、目標と友情の間で板挟みになり苦悩する姿や戸惑う姿が手抜きなく描かれていますし、ほほえましいというより苦笑気味な子供らしい恋路なども、装飾的役割のいわゆるサブストーリーという形で上手く組み込まれており、その他諸々の部分も含め、原作の良さをそのまま引き継いでいます。
もちろん描き切れていない部分もありますが、原作を上手くまとめられず、原作の質さえ落としかねない数多くの駄作に比べれば、この作品の出来は充分です。
それから出演者達の演技も心配でした。
特に主人公3人組は、注目されてはいますがまだまだキャリアの浅い子達。
話題作りのために、原作の設定と掛け離れた年齢のアイドルを起用しなかっただけで、私としては充分評価していましたが、やはり彼らの演技も気掛かりでした。
しかしこちらも無駄な心配に終わりました。
「バッテリー」とは正反対の内気な弱キャラを見事に演じた林遣都と、ウザ過ぎる程キザな池松壮亮。JUNONボーイ・グランプリという一番心配な肩書だった溝端淳平も、強がっていながらも、子供らしい弱さをチラチラと覗かせる男の子をしっかりと演じています。
3人と他の子供達はいずれもナチュラルな演技を見せてくれますし、周りを固める大人達はもちろん文句なしです。
無理難題を言い付ける鬼コーチを演じる瀬戸朝香にはしびれますしね(笑)
ただ一つ残念なところが。
それはラストです。
あまり詳しく書いてはまずいので控えますが、映画の結末と原作の結末は基本的には同じですが、ラストシーンが異なります。
まあよくあることですが…。
原作のラストが本当に清々しくほほえましくて好きだったので、映画でも踏襲してほしかったです…。
ですが全体的にはよく出来た映画です。
やたら宣伝でイケメンを強調していたので、よくある安っぽいアイドル映画になったら…とヒヤヒヤしていましたが、細かいところまで丁寧に描かれている質の高い出来で安心しました。
基本的には子供向け映画ですが、大人でも充分楽しめます。
青春ものが好きな方にはオススメです。
それから林君ですが、本当に「バッテリー」と正反対なので、そのギャップを楽しんでもいいかもしれません(笑)
角川文庫創刊60周年記念作品第1弾「DIVE!!」は、夏休み映画に先駆けて6月14日より公開です。
よかったら原作と合わせてどうぞ(笑)
映画「ミスト」を見てきました。
前評判がかなりよかったので期待して行ったのですが、それ以上の映画でした。
ある夜、小さな田舎町をひどい嵐が襲います。
その嵐が過ぎ去った町はかなりひどい有様に。
人々は翌日、食料を買いだめようとショッピングセンターに集まりますが、突然何処からか現れた霧がショッピングセンターを取り囲みます。
やがてその中に何かの存在を確認し・・・。
という映画です。
一見よくあるオカルトホラー、もしくはパニック映画のようです。
しかしこの映画の本質はそんなところではありません。
この映画の怖いところは、霧の中に潜む「何か」よりも、人々が異常な状況下で閉鎖的な空間に取り残され、疑心暗鬼になり、そして次第に理性という皮がはがれ、原始的な生き物に変貌していく様をまざまざと映し出しているところです。
ここで重要になっていくのは、宗教に狂い町の皆からも遠巻きにされている宗教オバサン。
物語前半は誰も彼女の言うことに耳を傾けず、変人扱いしていましたが、次第に皆の精神バランスが崩れていき、徐々に彼女の信者が集まっていきます。
それはホントに身の毛もよだつようなゾッとする光景です。
霧の中からの「何か」による襲撃と、ショッピングセンター内で人々の間で繰り広げられるいさかいを混ぜ合わせながら進む物語は、見ている観客をも追い詰めていくとても見事なつくりとなっています。
宗教オバサンとその信者たちが生贄を捧げろとわめくシーンはたまらなく恐ろしいです。
ホントに登場人物たちの絶望がはっきりと伝わってきます。
そしてラスト15分。
宣伝でもこのラスト15分をかなり強調していますが、よくあるのは過大宣伝で期待はずれ、というオチですが、この作品は違います。
とんでもないラストです。
これはもうぜひ見ていただいて、味わっていただきたい。
この作品は紛れもない傑作だと思いますが、おそらくもう一度みたいなどと考える人はそうはいないのでは・・・。
そんなショッキングなラストです。
原作スティーヴン・キング、監督フランク・ダラボンのゴールデンコンビの作品ですが、過去数々残してきた傑作に引けをとらない傑作です。
映画の結末は原作とは異なり、監督が考案してキング自身が絶賛したというちょっと変わった成り立ちを持っています。
さすが、スティーヴン・キングの作品をほとんど唯一成功させてきたダラボン監督。
結末もすばらしいですが、映像の撮り方から音楽の使い方までホントに上手です。
私にとって今年1番の傑作になる可能性が・・・。
夏には同じようなタイプのM・ナイト・シャマラン監督の最新作の上映が予定されていますが、この「ミスト」を超えるのは至難の業。
この作品のラストを超えるものは、おそらくしばらくはないと思います。
かなり刺激の強いラストですので、しばらく再見しようとは思いませんが、まだ見ていない方にはぜひともお勧めしたい作品です。
その際は、家族やカップルで見に行くことはお避けください(笑)
昨日も書きましたが、映画「奇跡のシンフォニー」の試写会に行ってきました。
このところ映画の試写会に応募していなかったので、久しぶりでした。
生まれたときから施設で育てられたエヴァンは、音楽が大好きな少年。
周りから遠巻きに見られようと、音楽と接していれば今だ会ったことの無い両親と再開できると信じていました。
ある夜、エヴァンは電線が運んでくる音楽に導かれて施設を抜け出します。
ニューヨークにやってきたエヴァンは、様々な人と接しながら両親と再開することを信じて自らの音楽を懸命に奏でます。
人々との触れ合いの中で、人間的にも音楽的にも成長を遂げていくエヴァン。
やがて彼は…。
といったような映画です。
一口で言ってしまえばこの映画、主人公のエヴァンを演じるフレディ・ハイモアの為の映画。といったような感じです。彼の魅力をこれでもか!というほど写し出しています。
それほど映画にうるさくない人なら、彼の屈託の無い愛くるしい笑顔を見れば、それだけでノックダウン!といったような所でしょう。
しかし恥ずかしながら、私もやられてしまいました(笑)
これまでにもフレディ君の映画はいくつか見ましたが、彼の挙動不振にも見える動作のひとつひとつや、口元を痙攣しているかのように小刻みに動かす表情、そしてなにより笑窪が栄える笑顔には文句の付けようがありません(笑)
大人と一対一で対峙しても、子供らしくナチュラルに演じてしまうその才能は、数年に一人現れる天才子役が持つ技術。
彼を見ていると、あのマコーレ・カルキンやハーレイ・ジョエル・オスメントを思い出します。
しかしそれだけに、この映画はそんなフレディ・ハイモアが一人で持ち上げているようなもの。
相変わらず重厚で存在感のある演技を見せてくれるロビン・ウィリアムスはさすがですが、それ以外がどうにもぱっとしません。
映画の長さは1時間55分と割と長い方ですが、ストーリーの展開が早いので、このタイプの映画はそれでは少し安っぽくなってしまうような…。
テーマである音楽にさして興味の無い人にはあまりオススメ出来ません。
後は冒頭でも書きましたが、フレディ君の笑顔がどこまで通用するかですね(笑)
と、ここまでは映画としての感想ですが、そこに音楽的要素を加えると…。
この映画、音楽好きの人にはもってこいの映画です!
本編中にはジャンルを問わず様々な音楽が登場します。
それらはどれも素晴らしく、観客を引き込む力のある曲が沢山。
特に終盤の、フレディ君が指揮するオーケストラ演奏は圧巻です。
ロック、クラシック、渋いアコースティックギターのソロ。
音楽ならなんでもOK!という方にはオススメの一本です。
フレディ・ハイモア君の愛くるしい姿を堪能したい方、三度の飯より音楽が好き、というような方は映画館に足を運んでみてはいかがでしょうか。
公開は、来月6月21日となっております。
GWはバイト三昧だったために映画を見ることが出来ませんでしたが、この程ようやく見たかった「スパイダーウィックの謎」を見ることが出来ました。
今や大人気の子役フレディ・ハイモア君が主演を勤めており、その上双子の役ということで1人で2人の少年を見事に演じ分けています。
内容もなかなか良かったです。
最近はハリー・ポッターを皮切りに、ここ数年ファンタジー映画がブームになっています。
なんだかこのところはあまりにもその種の映画が多すぎてまたか・・・。といった感じです。
しかしこの映画は最近のファンタジー映画と少し違うところが。
それは、今回登場する数多くの妖精たちが、主人公たちの味方ではないということ。
その上彼らは可愛くありません。
見るも醜悪なクリーチャーたちが主人公たちを追い回す。そんな映画です。
これまでのファンタジー映画に登場してきた妖精たちは、割とみんな主人公たちに協力的なキャラがほとんど。
もちろん敵対する勢力はあっても、人間対妖精。といった設定はありませんでした。
今回は登場するほとんどの妖精が人間の敵。
味方もいますが、ほんとに少数です。
そんな設定に惹かれて見に行ってきましたが、なかなか楽しめました。
これまでのファンタジー映画のように仮想世界ではなく、舞台はあくまでも現実。
とある本を奪おうとするクリーチャーたちと、その本を守ろうとする兄弟。
本編はほとんど一軒の家とその周囲で繰り広げられます。
範囲が狭いため、ほかのファンタジー映画に比べればスケールはずっと小さいです。
しかし迫力は十分。
特に穴倉を逃げるフレディ君たちをクリーチャーが追うシーンは圧巻。
一応子供向け映画ですが、少々子供には怖すぎるのでは?と思うようなシーンがちらほらあり、幅広い年齢層を狙って作られた映画なのでしょう。
思いっきり非現実的な映画なので、ご他聞にもれず、おいおいそれはおかしいんじゃない?といったような部分もありますが、そんな突っ込んだところまで気にするようなジャンルの映画ではないので、問題ありません。
特別面白いわけではありませんが、見ても損はしない映画ですね。
さすがキャスリーン・ケネディ&フランク・マーシャルの名プロデューサー夫妻が手がけた映画だけのことはあります。
ちなみに主演のフレディ君の次回作が早くも来月から上映されます。
その「奇跡のシンフォニー」の試写会にこのたび参加できることになりましたので、そちらの感想も書きたいなと思っております。
先日地元のホールで二兎社の永井愛さん作「歌わせたい男たち」という公演がありました。
戸田恵子さんが主演ということでチケットを購入。いや〜、素晴らしかったです。なんとも迫力のある舞台でした。
以前同じく二兎社の永井愛さん作「新・明暗」と「書く女」という作品を見に行きましたが、今回の「歌わせたい男たち」と同様迫力があり、重厚な良い作品でした。
また新作が出来たら是非見に行きたいものです。
戸田恵子さんといえば、5月に六本木のスイートベイジルというレストランでライブを行います。
そちらも今から楽しみですね。